パッケージは「包まれるもの」「包むもの」「包み方」、この三つの要件がそろってはじめて成り立ちます。また、商品のパッケージは「使い手のニーズ」と「送り手(企業)の意図」をバランスよく融合させる営みです。

 かつてイタリアのデザイナー、ブルーノ・ムナーリは“オレンジは最高のパッケージである”と述べました*。人の手ではなく自然界の決まりから生まれたそれは、たしかに究極のパッケージです。

 あるとき、八ヶ岳南麓にある縄文時代の竪穴式住居**のなかに入って、妙に懐かしく安らいだ気分になったことがあります。その土と草でできた空間は、住まいもパッケージであるということを気づかせてくれました。もちろん縄文土器の美しさと機能性もパッケージの原点。

 日々のパッケージデザインでは、中身の製品の質、製造ラインの条件、販売時の課題、そしてなによりも暮らしの多様化と深化、、、じつに様々な問題に直面します。

 それらの問題・課題をひとつずつ解決しながら、「よい製品」「適切な包材」を使って、そして「良く包む」こと。これがパッケージデザインの仕事です。


* ブルーノ・ムナーリ『芸術としてのデザイン』
**長野県茅野市にある尖石遺跡

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