Copyright 2008, Eguchi Istituto di DESIGN Inc. All Rights Reserved

色々

 とある食品のパッケージ。今日は、その印刷の立会い。場所は群馬県の大泉、暑かった、、、

 印刷立会いは、コンディションが良くないとキツイ。立会いの大半は待ち時間だが、
いざ、刷り見本が出れば正確な色の見極めが求められる。それも、けっこう短時間のうちに。
 これは、やはり少しは集中力もいる。たとえば、徹夜明けなどにぶつかると最悪である。とくに眼が疲れていると悲劇。視力、体調、そのあたりを考えて、立会いのある前夜は睡眠もできるだけとりたい。

 デザインは様々な紆余曲折を経て決まるが、そのあいだ、ずっと確認しつつ育ててきた商品の顔付き。印刷立ち会いは、その商品の顔が世に出る直前のひとつの節目、その仕上げなのである。

 で、今朝6時過ぎ、一路、東北道は館林へ。アイテムは2点、材質はフィルム。工場に着くと、早くも第一弾が出ている。たぶん、早朝からの作業で調子を見ながら、刷ったもの。いや、この印刷工場は24時間操業。前夜からの作業かもしれない。

 この第一弾の出来の善し悪しで、その日の立ち会いが、スムースに運ぶかどうか、
だいたい決まる。今日の第一弾は、かなり高得点で80点くらいか?

 ともかく、最初からイメージ通りのものが出ることはまず無い。指定した色との微妙な差はどうしてもある。ただ、デザイナーの色指定がすべてではないということもあって、ここが難しいところ。
 色指定は、通常紙に刷られたインキの色見本帳を使う。素材がフィルムの場合、まず発色そのものが違う。さらには、小さなカラーチップの色と、大きな印刷面の印象の違い。それと、もちろん組み合わせた他の色とのバランス、、、

 まぁ、そんなこんなを考慮しながら、的確に指示を出すことになるが、この「的確」が肝心なところで、“何となく違うんですよね〜”では指示にならない。もちろん、究極的な場面(どんな場面?)では、“とにかく、違う!!!”とダメを出すこともあるが、初めからこれでは、現場の技術者に相手にされない。

 色相、明度、彩度のどこをどう塩梅すればよいのか?あるいは、色そのものの濃度などなど、現場の技術者に伝わる言葉にしなければならない。そういった具体的なことから、あるときは商品の性格も話したりする。
 “この商品、ユーザーは若い女性なんですよ、だから、鋭くキツイ印象よりも、柔らかく品のあるトーンに”などと。(これは、あくまでも一例)

 一方で、印刷工場側の都合もある。そのへんも、しっかり聞く。ただし、聞きすぎることの弊害もあるので、これは要注意。そんなこんなを短い言葉を介して、相手に要領よく伝えることが、立ち会いをスムースに進める。

 そう、目の前にいる人にきちんと説明できなくてどうする!その説明を納得してもらわなくてどうする!まぁ、モノゴトを伝えるのがデザインの大切な仕事のひとつだから、こういったコミュニケーションも良いトレーニングなのだ。

 今日は、現場の技術レベルも高く、比較的にスムースに運んだ立ち会いだった。朝九時から始まって、最終オーケーのサインを書いたらオナカがグ〜。お昼をしっかりといただいて、焦らずノンビリと、東北道に乗って帰ってきた。それにしても、暑かった。

*写真は印刷工場近くに広がる田園風景